おくたまコーチング・てっつーの、本当の自分と出会うブログ

奥魂(おくたま)と繋がる/奥多摩在住パーソナルコーチ松本哲明(てっつー)の公式ブログです。コーチングやイベントの情報、奥多摩での生活の様子などを徒然と綴っています。

キッズ・リーダーシップ・キャンプの思い出/トモくん

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キッズ・リーダーシップ・キャンプの

僕にとってのハイライトになった

ストーリーを綴りたいと思います。

 

それは富士山の麓にある二ツ塚

(通称:双子山)への登山でした。

 

その登山で、僕はトモくんという

小2の男の子と深く関わることに。

 

今振り返ると、彼との関わりは

コーチングそのものでした。

 

 

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トモくん愚図り始める

ベースキャンプの慧光寺から、

登山道の入り口である御殿場口

新五合目までは車で移動。

 

 

トモくんが、新五合目に着くなり

愚図り始めたところから

始まりました。

 

「車に酔った」

「今すぐ吐きそう」

 

自分で吐けると言うので、

トイレに連れて行きますが

吐く気配はない。

 

 

(これは、山を目の前にして

 気持ちが負けてるだけか。。。)

 

 

そんなトモくんの足踏みを余所に

いよいよ登山開始。

 

 

登山道に入っても、トモくんは、

しゃがみ込んで虫遊びを始めたりして、

一向に登ろうとする気配が無い。

 

「トモくん、行こう」って言っても、

「登りたくない」「荷物が重い」

とかとか、いちいち反発を招く。

 

 

そうこうしている内に、

先頭との距離は伸びる一方。

 

「これは、引き返すしかないか」

 

 

そんな空気が流れ始めた。

 

 

 

 

全員で頂上へ行く決意

でも、僕は一人の脱落者も

出したくなかった。

 

「全員で頂上まで行きたい!」

 

内心、そう思っていた。

 

 

そこで僕は、彼の体の声に

耳を傾けてみることにした。

 

頭では、目の前の上り坂を

嫌がっている。

 

もし体の声も嫌がっていたら

登山は諦めよう、と。

 

 

そう思って、改めて彼を見てみると、

どうも、体の声は嫌がっていない。

 

一瞬、足が上へ向かって進み始める

瞬間があるし、

「登りたくない」って言い放って

降り始めても、すぐに立ち止まって

虫遊びを始める。

 

登りたくない頭と

登ることにOKしている体とが、

瞬間瞬間で入れ替わって

違った反応をしているのだ。

 

 

コーチングの経験上、

体の声のほうが強い

ということを知っている。

 

 

「これなら行けるかも!」

 

 

経験あるスタッフも、当初は

先頭との距離が延びることは

避けたいと言っていたけど、

ある程度なら構わないと

方針転換をしてくれたのも

後押ししてくれた。

 

 

 

 

3歩進んで2歩下がる

こうしてトモくんとの対話型

登山が始まった。

 

 

彼の体の声が主導権を握る瞬間を

捉えて背中を押す。

 

頭が主導権を握ったら休ませたり、
おやつで釣ったりしてなだめる。

 

そうして、正に3歩進んで

2歩下がるような歩みで、

少しずつ少しずつ。

 

 

 

 

 

ブレイクスルーは突然に

そうこうしている内にトモくんが

突然、坂を駆け上がり始めた。

 

 

しかも、そこは、ルート中、

一番傾斜のキツい所。

 

砂利っぽいのもあり、

かなり足を取られる。

 

 

でも、坂がキツいなんてことは

一言も出てこなくなった。

 

むしろ、遅れが取り戻せた

ことに手応えを感じている

言葉が出てくるくらい

前向きになっている。

 

「めちゃめちゃ遅れてたけど、

 少しだけ遅れてに変わったね」

とか。

 

 

まだ小さな体は、その身軽さ故に、

スイスイと登っていき、

結局、僕よりもずっと先に

頂上に辿り着いてしまった。

 

 

 

 

そして頂上へ

ああ。もう、トモくんは

僕の存在が不要になったのだな。

 

 

少し寂しさもあるけど、

全員が頂上に辿り着けたのは

シンプルに嬉しい。

 

 

僕が頂上に着くと、トモくんは、

頂上を走り回っていて、

もう僕のことは眼中に無かった。

 

 

これがコーチングのセッションなら、

「頂上」に辿り着いた喜びなんかの

感触を確かめて、深く味わってもらう

時間を持ってもらうのが定石では

あるのだけど。

 

それは、まぁ、いいか。

 

 

 

 

コーチとしての役割

こうしてトモくんとの対話型登山は

幕を下ろした。

 

 

こんなふうに、体の声にも耳を傾け

その人が全身で行きたい所へ

送り届けること。

 

誰一人として脱落することなく。

 

 

それが僕のコーチングなんだな。

 

今、振り返って、自分の役目の

縮図を見た思いを抱いています。

 

 

普段はボーっとしている僕だけど、

諦めの悪さは、もしかしたら

天下一品クラスかも?

 

 

結局、トモくんは。下山する時には、

先頭集団の中にいたのでした。

 

 

 

 

 

日程の変更もプラス要素に

双子山の登山は、当初は、初日に

登る予定でした。

 

しかし、今年の長梅雨の影響で、

天候がすぐれず、何とか

最終日の前日に実現しました。

 

 

今回の件については、

そのスケジュールのズレも

功を奏したように思います。

 

それまでの付き合いの中で、

トモくんのキャラクターが

ある程度見えてきていたので。

 

 

 

 

関連記事

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最後に

キッズキャンプの個人的な

ハイライトについて書きました。

 

実は、もう一人、登りたくないと

言い出した子がいました。

 

その子には別のスタッフが付き、

途中まで一緒に登りました。

 

彼(ら)との関わりも、

ありがたかったですし、

他の先を行くスタッフも、

常にこちらを気にしてくれて

いる目線を感じていました。

 

そういう関わりがあったからこそ

できたことだと感謝しています。

 

 

おくたまより愛をこめて。

 

 

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